月別アーカイブ: 2009年8月

メカモ

mekamo1前回の投稿でフジキャビンについて少しふれました。このフジキャビンをデザイン、設計したのが、戦後日本の自動車産業初期のインダストリアルデザインの鬼才富谷龍一です。アバンギャルドな造形曲線のボディーはFRPの一体成形だそうです。
この車は1955年から1956年のわずか2年の間しか生産されなかった。当時のFRPの成形技術が未熟で生産性が低く、生産性やクラックが入るなどトラブルが多かったのが理由だそうです。
ちょっと先を行き過ぎてたようですね。
さてさて、タイトルの本題の『メカモ』。1972年から1980代の終わりまで学研から学習教材として発売されていました。数年前に『大人の科学』のシリーズとして復刻しました。 続きを読む

菊ハンドル

菊ハンドル一度はどこかでみたことがあるのではないかと思われる、バルブのハンドル。
主に工場などのプラントのバルブに使われているハンドル、小さなサイズのものなら、意外と身近な場所にひっそりと存在してたりします。この製品は世界的に有名なバルブメーカーの株式会社キッツという会社の製品です。
実はこのハンドルのデザインは日本を代表するプロダクトデザイナーの柳宗理によるものです。柳宗理といえば「バタフライ・スツール」が有名ですが、戦後すぐの物資が不足している時代からインダストリアルデザインを始めているので、高度経済成長期に日本に出現する工業製品のデザインを多く手がけられています。レトロなオート三輪も彼のデザインによるものです。 続きを読む