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Renovation

私たちは、基本的にプロダクト、インテリア、建物等、その対象に関わらず3次元データをもとに、検討設計しています。
リノベーションの難しいところは、解体前に少ない情報で、3次元データを用意しないといけないところにあります。
ある程度の想定でモデリングを進めていき、解体して現状を確認して修正していきます。

既存の図面とは大きく異なる箇所があって、四苦八苦することが多々あります。音楽で例えるなら、楽譜をもとに演奏するスキルより、ストリートで「ジャムる」能力とセンスが必要です。

設計作業としては、スケルトン状態でリノベーションだと、モデリングの作業は楽なのですが、スケルトンにしない改修工事なので、確認しきれない構造フレームが想定と違う部分が出てきます。3次元データも実物をスキャンしてポイントクラウドデータを用意するのも現実的ではないので、今回は3Dcadでダイレクトモデリングしていきました。

画像は設計検討用のデータの作業画面のイメージでいわゆるプレゼン用のレンダリングCGではないので、いわゆる一般の人がみる「パースイメージ」とは違うかもしれません。実際つくる大工さんに伝えるのは1次元減らして2次元でやり取りする方が、スムーズです。なのでこのマスターモデルから図面の元になるものを抽出して、みなれた「図面」を現場では使います。

建設現場の技術は過渡期なので、いろいろ試行錯誤しながら進めていき、設計手法にもフィードバックしていくのかなと日々実感しています。