デザインノート」カテゴリーアーカイブ

Branching model (ダイニングで実験)

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何事にも実際に実験して観察してみることが重要。ということで、子供と一緒に尿素の再結晶の観察をしてみた。実験内容は小学校の自由研究レベルだが、実際にやってみると興味深い。尿素の飽和溶液を作り、再結晶していくのを観察するのだが、再結晶させる際にPVA(洗濯のり)を少し加える。この量の加減で結晶する樹木状の形状が若干変わる。PVAを加えることで、水溶液の表面張力を調節している仕組みです。初めに生成した結晶のカタチをもとにして、その上を毛細管現象で水溶液が上っていて再結晶して、またできた結晶を水溶液が伝って上っていって再結晶の繰り返しで、樹木形状が生成される。PVAでこの水溶液の表面張力が低くなって、できた結晶を水溶液の伝わりかたに影響をあたえていて、樹木の形状を決めている。PVAを全く添加しなかったら、うまく枝分かれした樹木状に成長しなかった。表面にうっすらと細かい毛がはえたような状態になった。 続きを読む

フジツボ

フジツボの殻

フジツボの殻

5月の連休は東京を離れ、瀬戸内の島にしばらく滞在していました。潮が引いた海岸の潮溜まりを散策するのが、子供の頃からの楽しみでした。以前にも国境のことについて、このブログで触れましたが、何かと何かの境界を観察することは面白い、多様性や活動的な何かを見つけることができるからです。波打ち際の潮溜まりもその一つです。
この写真は、波打ち際の岸壁なら、どこにでもみられる「フジツボ」の抜け殻を採取してきたものです。ちなみに「フジツボ」は貝やイソギンチャクの仲間と思われがちですが、実はエビやカニと同じ甲殻類の仲間です。
このフジツボが群生している風景をみて、なんだか典型的なボロノイ領域を形成しているじゃないかと思い、meenaxydesignの形のコレクションとして抜け殻の一部を採取してきました。 続きを読む

松ぼっくりのsketch

松ぼっくり
息子が拾ってきた、松ぼっくりの根元をふと眺めてみると、美しい螺旋が見えてきました。いわゆる、植物などの成長形態にみられる『フィボナッチ螺旋』です。松ぼっくりの鱗片 (うろこみたいな部分)の並びや成長角度に、黄金比やフィボナッチ数の比率が現れています。
黄金比は自然界に多くみられ、大昔から数学、芸術、哲学などの分野で多くの人々を魅了してきました。生物形態などについても、「美しいなー」と思うところ、数学的法則が隠されていたりします。また、データーベース検索のアルゴリズムや株価分析にも利用されたりしているようです。
この松ぼっくりに興味がでてきたので、簡単にこの松ぼっくりをスケッチしてみました。Processingで、、、 続きを読む

今年もよろしくお願いいたします。

みんなの木(赤レンガ倉庫バージョン)

ブログの更新がかなり遅く、申し訳ないです。旧年中はいろいろな方にお世話になりました。今年も、国内外を問わずデザイン活動をおこなっていきますのでよろしくおねがいいたします。写真は去年末に株式会社キクシマ主催の『エココロミ体感展』のキッズコーナー制作展示された『みんなの木』です。

Majlis

majlistwitterでつぶやきはじめて、すっかりブログの更新が疎かになってしまっています。twitterの方はほぼ毎日何かつぶやいています。かなり以前にtwitterの方ではつぶやいていたのですが、ドバイであったコンペの話です。 続きを読む

1年点検

農家のはなれ玄関デッキ1昨年の春に、竣工した、「農家のはなれ」の1年検査をおこないました。新車の車、バイクなど動く機械は慣らし運転が必要で、ある程度の走行距離で、調整点検します。建物も同じで、まずは1年ぐらい様子をみて、点検します。
建物は動く機械ではないのでは??と思われますが、特に木造建築は、新築当初は温度変化、湿度の影響、木材の乾燥伸縮、はたまた地震の震動などで、目には見えないですが、動いています。 続きを読む

メカモ

mekamo1前回の投稿でフジキャビンについて少しふれました。このフジキャビンをデザイン、設計したのが、戦後日本の自動車産業初期のインダストリアルデザインの鬼才富谷龍一です。アバンギャルドな造形曲線のボディーはFRPの一体成形だそうです。
この車は1955年から1956年のわずか2年の間しか生産されなかった。当時のFRPの成形技術が未熟で生産性が低く、生産性やクラックが入るなどトラブルが多かったのが理由だそうです。
ちょっと先を行き過ぎてたようですね。
さてさて、タイトルの本題の『メカモ』。1972年から1980代の終わりまで学研から学習教材として発売されていました。数年前に『大人の科学』のシリーズとして復刻しました。 続きを読む

菊ハンドル

菊ハンドル一度はどこかでみたことがあるのではないかと思われる、バルブのハンドル。
主に工場などのプラントのバルブに使われているハンドル、小さなサイズのものなら、意外と身近な場所にひっそりと存在してたりします。この製品は世界的に有名なバルブメーカーの株式会社キッツという会社の製品です。
実はこのハンドルのデザインは日本を代表するプロダクトデザイナーの柳宗理によるものです。柳宗理といえば「バタフライ・スツール」が有名ですが、戦後すぐの物資が不足している時代からインダストリアルデザインを始めているので、高度経済成長期に日本に出現する工業製品のデザインを多く手がけられています。レトロなオート三輪も彼のデザインによるものです。 続きを読む

人研ぎ仕上げ

人研ぎ読んで字のごとく、人(左官職人)が研ぎ上げて仕上げる。
セメントに5mmぐらいの大きさの種石(大理石など)と顔料を混ぜて、塗り付ける。固まったところで、グライダーで荒く表面を研ぎます。徐々に目の細かいペーパーでツルツルに磨いていき、最後にワックスで仕上げます。
元々は、大理石の仕上げの代替え仕上げでしたが、大理石などの石仕上げとはちがった雰囲気を醸しだし、独特の味わいがあります。街を歩き注意深く古い建物を見ますと、床の仕上げに使われているのを発見できます。昭和初期の建物でよく使われているような気がします。意外と都内の古い路線の地下鉄の柱の仕上げに使われてたりします。また古い公園の滑り台がそうであることもあります。
工場でブロックにした製品があり、それで仕上げられた床もありますが、この仕上げの特徴を生かすのは、やはり現場で広い面積を一体で仕上げるのが一番だと思います。 続きを読む

子供スペース

子供スペース熱帯地方の海の潮溜まりをみるのが好きです。色とりどりの熱帯魚の稚魚やイソギンチャクや小動物が育まれ守られている小空間を覗き込むのは楽しい。
何となくそんな気分になりました。
(タカタ)